こんにちは。
当メディア運営者の元メガバンク総合職のシマです。
数字に弱い営業って昔は多く存在していたようですが今は違います。
今回はそんな営業がすべき数字管理と数字に強くなる考え方を元銀行員が教えます。
営業が数字に強くなる考え方
今回紹介する営業の数字管理って、その目的によって様々だと思っています。
けれど、
その目的を達成する為にベースとなる思考は同じです。
今回は小手先のテクニックではなく本質的な思考方法(難易度EASY)をお教え致します。
営業がすべき数字管理は以下の要素を入れて考える必要があります。
[box02 title=”必要な要素”]
・自社(自分)の数字目標
・顧客ニーズ(目的・手段・求められている事)
・顧客ニーズを踏まえた数字提案
・顧客ニーズを踏まえた数字提案の妥当性の提示
[/box02]
そして数字に弱い営業の特徴って自社(自分)の数字目標を追う事に精一杯で、顧客とかそれ以外の事が何も考えられていないんですよ。
営業における数字管理って単に計算するだけでは成り立ちません。
上記の通り、
顧客ニーズや妥当性まで全て網羅して初めて数字管理ができ、数字に強い営業職(=数字に弱い営業からの脱出)になる事が出来ます。
数字に強くなる考え方とは、真の顧客ニーズまで把握してこそ成り立ちます。
後ほどダウンロードも出来るようにエクセルごと載せますが、今回分かりやすく自分の例を一部削除したものを載せます。
数字管理をする前に大切な顧客ニーズの整理
少し前にとある大手企業(誰でも知っている超有名企業です)から、
中国進出する為にWeibo(微博=中国版Twitter)の企業アカウントのフォロワー数について「半年間で影響力が出るまでに増やしたい」という相談を頂きました。
その時、その会社は
20万フォロワーまで到達すればOK
と考えていました。
今分かっている顧客に関する情報は2つだけ
[box02 title=”分かっている情報”]
・半年間で影響力が出るまでにフォロワー数を増やしたい
・目標フォロワー数のイメージは20万人
[/box02]
これを元に営業する上で、当時にパーっと書き出したのがこれです▼
文章にするとこんな感じ。▼
この会社をA社としましょう。
A社の本当の目的:
2019年某月以降に何かを宣伝し、中国で大きな収入源を確保する事(仮説)
A社が考える手段:
中国で影響力を持てるレベルのSNS公式アカウントを作り、発信する
A社としてはweiboフォロワー20万人と考えている
→ただし、本当に20万人が正しいのか?
(20万人フォロワーはあくまでもA社の予想・考え)
我々に求められている事(重要):
A社がSNSで影響力を持てる●●万人のフォロワーを作る
・weiboで影響力が持てるフォロワー数の調査
・目標登録数の設定
・目標シェア数の設定
・目標いいね数の設定
・フォロワー獲得に向けた施策(作戦)
・ターゲット層の選定
・wechatの取り扱い方法を提示する(weibo運用とのシナジー提示)
・weibo以外のSNS運用も提案出来るなら提案する(Tiktok/H5など)
【提案書で伝えたい事】
自分達に任せてもらえればA社のニーズに100%応える事が可能
中長期的にも取引をするメリットがある事
【我々の最終的な目的】
SNS運用の継続受注(キャッシュフローの安定化)
中国でのIP獲得
・プレゼンス向上
・●●を実現させて販売数の増加/安定
・自社ブランド向上(企業価値向上)
上記を書き出すのにかかった時間は多分15分くらいです。そこまで多くの時間をかける必要はありません。これくらいでササっとアウトプットすれば十分です。
それだけで営業をする上で数字を出すのにも必要な最低限の準備が整います。
で、
これをもう少し社内の役割期待などを整理する必要があります。
営業が数字に強くなる考え方 社内役割と目的整理
営業が数字に強くなる考え方という事で社内役割と目的整理をしていきます。
今回は案件をメインで動かすあなたの他に、営業サポートのB子さんと営業事務のC子さんがいると仮定しましょう。
あ、別にあなた1人だけでも可能です。
私は当時、3人で進めてました。
(ちなみにこのB子さんC子さんは中国人です)
[box01 title=”あなたがすべき事”]
A社の目的調査
・何故2019年某月までに20万人を目標にしている?
・2019年某月以降、SNSで何を宣伝するつもりなのか?
資料作成
・自社としてどのような価値提供が可能か
・SNS運用フォロワー計画(作成後、C子さんと確認)
・各ページの言語調整
・日本の場合に影響があるフォロワー数はどれくらい?
[/box01]
[box01 title=”B子さんに振る役割”]
中国で影響力を出すために、weiboのフォロワーは何人必要?
・20万人は多い(ちょうど良い)?効果どれくらい?
・20万人は少ない?何万人くらいだと効果ある?
提案書に記載する目標値(他の事例も参考に)
・影響を持つ事が出来る目標登録数はどれくらい?
・影響を持つ事が出来る目標シェア数はどれくらい?
・影響を持つ事が出来る目標いいね数はどれくらい?
A社って中国でどれくらい流行ってる?
[/box01]
[box01 title=”C子さんに振る役割”]
自社の過去の取り組み実績(別案件の自社成果紹介)
・weibo
・wechat
・5H / KOL/その他
資料作成
・この前のX社案件をA社verにする(一部、対応済)
・30-50万人規模のイベント紹介資料(この前の資料は4-5万人規模のイベントだったため)
・ターゲットにする中国でのA社ファン層の調査(メイン20代、サブターゲット30-40代で正しい?)
・自社でのwechat運営方法とメリット・強み
[/box01]
上記のような感じです。
そして文章や口頭だけで進めると分かりづらいので、
マインドマップを使ってこのように明確化させます。
そうすると、顧客ニーズに対して我々として何をすべきかが数字含めて明確になります。
このニーズ確認と数字の明確化をさせると、
顧客に対する提案説得力が非常に強くなります。
営業が数字に強くなる考え方として上記は必須だと思って下さい。
ゴリゴリ系の営業は疲れますし、
限界が来ます。
ロジカルを推奨していないブラック企業の営業職であれば転職か起業した方がいいです。
間違いなく。
頭使えないまま年取るほど恐ろしいことはありません。
営業がすべき数字管理
営業がすべき数字管理という事で上記までを踏まえて顧客に分かりやすく数字を見せていきます。
数字イメージはこんな感じ▼
項目はシンプルにこんな感じです▼
今回はイベントを活用したO2Oマーケティングを取り入れました。
オフラインtoオンラインですね。
O2Oはオンラインtoオフラインが主流ですが、
その逆パターンで攻めます。
上記に関連して、O2O関連ビジネスで中国広州へ行った時の光景は下記記事に貼ってありますので宜しければ合わせてご参考下さい。
>>Weibo(微博)の稼ぎ方やWeChat(微信)との違いについて
で、
1月・4月・6月と半年間で3回のイベントに出つつ、
いくつかの施策でフォロワー数を増やしていきます。
この時、フォロワー20万人が妥当であることは調査済でした。
そして1フォロワー辺りの増加コストの妥当性も別途調査の上で提案しています。
H5と言うのはHtml5の事で、
ユーザーが楽しめるインタラクティブ(双方向)のブラウザゲームのようなものです。
粉丝通(Fěnsī tōng = 日本語発音ではフェンスートンと言ってます)とは、
Weiboの広告に関するもので今回は気にされないでOKです。
要するに広告だと思って下さい。
営業が管理/提案する数字って極めてシンプル
要するに、小難しく書いてしまったかもしれないですが、
結局のところ営業として管理/提案する数字って極めてシンプルなんですよ。
・数字目標
・数字の妥当性(なぜそうなる、なぜその金額なのか)
これを整理して顧客を納得させるのがポイントです。
そして、顧客が十分に納得する準備が出来ると当然ながら社内の上司も納得させる事が出来ます。
この時、数字が明らかに妥当であるにも関わらず
「もっと金額上げろ!!!」
なんて言う上司がいたら、
それは間違いなくあなたの成長の妨げですので会社辞めましょう。
数字に弱い営業職は役割分担や明確化が出来てない
で、その数字を整理する為には前項でお話ししたような役割分担と明確化を行う必要があります。
多くの営業職はその準備が抜けている事が極めて多いと思っています。
だから自分では良い提案だと思っていても顧客には響かないんです。
私は冒頭でも述べたように、元銀行員です。
そこから起業していくつかの事業をしていますが、ベースとなる考え方さえ身に付いていれば突然初めて広告代理店のような提案をする場面になっても大丈夫です。
上記の広告関連のロジックツリーや数字などは実はその当時、初めて作りました。
「んーこの要素入れれば良いよなぁ」
という感じです。
ビジネスで重要なのは本質的な思考能力
結局のところ、全ての物事に於いて重要なのは小手先のテクニックではなく本質的な思考能力です。
これは鍛えればいくらでも強くなります。
そして鍛えてある程度のところにいくとサラリーマンしている事に違和感が出てきて起業します。